シラバス - 現代哲学思想B(711)

  • ナンバリングコードCode
    INC-com2-262
  • 科目名Subject Name
    現代哲学思想B(711)
  • 担当者名Instructor
    脇 崇晴
  • 単位Credit
    2
  • 履修年次Standard Year for Registration
    2-4
  • 学期Semester
    後期
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    金曜3時限
  • 教室Classroom
    1-401
  • 授業形態Course Type
    講義・演習
  • メディア授業Distance Learning Course
  • 備考Remarks
    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
  • 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer

授業の到達目標Objectives to be Attained

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
A(知識・技能)
近代日本における哲学的に重要な思想を、その基本的な概念から理解し、人間や社会について各自が思考し説明するための手がかりをつかむ。

SEQ 2

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
D(態度・志向性)
哲学的な議論に必要な思考力や想像力を養うとともに、自分の意見を自分なりの言葉で表現する能力を身に着ける。

授業の概要Method of Instruction

日本人や日本文化と一口に言っても、その内実は非常に多様である。日本列島に住んでいる人たちを一括りにして「日本人」と呼ぶことはできないし、今後外国人労働者が多く日本に流入すると予想される中で、日本人を日本人として同定することはますます困難になっていくと思われる。それにもかかわらず、我々は「日本(人)的」と呼べるような、日本(人)に特有の何らかの思想傾向があるように感じている。それでは「日本(人、文化)」とは一体何だろうか。
 本講義では、日本人の手による日本人論・日本文化論を手掛かりとして、「日本人としての自分とはどのような存在なのか?」(もし留学生であれば、「他者としての日本人とは誰か?」)という問題についてみずから考え、自分なりの意見を説明できるようになることを目標とする。
(新型コロナの状況により、遠隔授業のために講義内容を一部変更することがある)

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

疑問に思ったことや自分なりに考えたことがあればすぐにノートにメモしておくこと。それが自分で思考する練習の一環となる。また、授業で配布した資料や話した内容を見直してから次回の授業に出席することが望ましい。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    イントロダクション:日本思想史の概要、自己探求としての日本思想史研究
  • 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    福沢諭吉の思想(1):福沢諭吉の生涯と著作、幕末から明治初期にかけての歴史的背景
  • 3回目Session 3 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    福沢諭吉の思想(2):『文明論之概略』ーー文明論
  • 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    福沢諭吉の思想(3):『学問のすすめ』ーー実学の思想
  • 5回目Session 5 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    福沢諭吉の思想(4):『学問のすすめ』ーー独立・自由な個人と分限
  • 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    福沢諭吉の思想(5):まとめ
  • 7回目Session 7 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(1):夏目漱石の生涯と著作、明治中期から大正にかけての歴史的背景
  • 8回目Session 8 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(2):「現代日本の開化」ーー日本の文明開化へのまなざし
  • 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(3):「私の個人主義」ーー自己本位の思想
  • 10回目Session 10 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(4):『三四郎』に見る文明開化の描写
  • 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(5):『三四郎』に見る文明開化の描写(続き)
  • 12回目Session 12 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(6):『行人』に見る個人主義とその行方
  • 13回目Session 13 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(7):『行人』に見る個人主義とその行方(続き)
  • 14回目Session 14 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    夏目漱石の思想(8):まとめ

教科書・テキストTextbooks

なし(適宜プリントを配布する)

参考書等References

福沢諭吉『学問のすゝめ』、岩波文庫、1978年
福沢諭吉『文明論之概略』、岩波文庫、1995年
夏目漱石『私の個人主義』、講談社学術文庫、1978年
夏目漱石『草枕』
夏目漱石『三四郎』
夏目漱石『行人』

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

毎回、自筆の講義ノートを作成しておくこと。
前もってMoodleに資料が掲載されている場合は、事前に目を通しておくこと。
遠隔授業の回、あるいはやむを得ず対面授業を欠席した回については、Moodleの授業ページに掲載しているレジュメや資料などを使って自主学習を進めておくこと。
Moodleの授業ページに簡単なお知らせを掲載することがあるので、時々確認しておくこと。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

授業の前後に質問を受け付ける。
メールでも可。

成績評価Evaluation

成績評価の方法 / Evaluation Method

期末試験または期末レポートで成績評価を行う。
対面授業では出欠をとり、一度も出席していない場合またはあまりに出席回数が少ない場合は失格とする。

観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
A(知識・技能)
成績評価の規準 / Evaluation Criteria
近代日本において哲学的に重要な思想を、その基本的な概念から理解し、人間や社会について各自が思考し説明するための手がかりをつかんでいる。
評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
卓越水準 / Outstanding
現代哲学思想のテーマについて、講義以上に深く理解し、それを思考し説明するのに積極的に生かせる水準に達している。
目標到達水準 / Excellent
現代哲学思想のテーマについて、講義を踏まえてよく理解し、それを思考し説明するのに生かせる水準に達している。
目標途上水準 / Good
現代哲学思想のテーマについて、講義の範囲でおおよそ理解しており、それを思考し説明する手がかりとしてつかもうとする段階にある。
目標下限水準 / Adequate
現代哲学思想のテーマについて、講義の範囲で必要程度理解しており、それを思考し説明する手がかりにしようとする段階にある。
近接水準 / Inadequate
現代哲学思想のテーマについて、充分に理解しておらず、それを思考し説明する手がかりにする水準に達していない。
評価不能 / Unevaluable
評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適

SEQ 2

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
D(態度・志向性)
成績評価の規準 / Evaluation Criteria
近代日本における哲学的に重要な思想を、その基本的な概念から理解し、人間や社会について各自が思考し説明するための手がかりをつかんでいる。
評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
卓越水準 / Outstanding
現代哲学思想のテーマについて、講義以上に深く理解し、それを思考し説明するのに積極的に生かせる水準に達している。
目標到達水準 / Excellent
現代哲学思想のテーマについて、講義を踏まえてよく理解し、それを思考し説明するのに生かせる水準に達している。
目標途上水準 / Good
現代哲学思想のテーマについて、講義の範囲でおおよそ理解しており、それを思考し説明する手がかりとしてつかもうとする段階にある。
目標下限水準 / Adequate
現代哲学思想のテーマについて、講義の範囲で必要程度理解しており、それを思考し説明する手がかりにしようとする段階にある。
近接水準 / Inadequate
現代哲学思想のテーマについて、充分に理解しておらず、それを思考し説明する手がかりにする水準に達していない。
評価不能 / Unevaluable
評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation

履修上の注意Other Course Information

ただ何となく教員の話を聞いたり板書を見たりするだけでは、学習はあまり進まない。授業中にやるべきことはもっとたくさんある。板書を写すためにノートをとる、大事なことをメモする、などは基本中の基本である。教科書や板書で書かれている事項や用語のどれが重要なのか、自分自身で考えてチェックする(線を引く、○で囲む、付箋を貼る、など)。その癖を身に着けることで、どれが重要でどれが重要でないかという「勘」が働くようになってくる。教員が口頭で補足したことも、重要だと思ったらメモしておく。話を聞いたり教科書を読んだりしているときに思いついたこと(自分の意見や疑問点など)があれば、それもメモする。(後で見返すことのできるように)