シラバス - 日本文学論A
-
- ナンバリングコードCode
- INC-cou2-207
-
- 科目名Subject Name
- 日本文学論A
-
- 担当者名Instructor
- 西村 将洋(実務家)
-
- 単位Credit
- 2
-
- 履修年次Standard Year for Registration
- 2-4
-
- 学期Semester
- 前期
-
- クラスClass
-
- 曜限Day/Period
- 火曜1時限
-
- 教室Classroom
- 2-202
-
- 授業形態Course Type
- 講義・演習
-
- メディア授業Distance Learning Course
-
- 備考Remarks
- 使用言語:日本語
-
- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
- 〇
-
- 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer
- 可
授業の到達目標Objectives to be Attained
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - A(知識・技能)
- 近現代の日本文学に関する基礎的な知識や、その歴史的・思想的な背景について幅広い教養を修得している。
具体的な目標としては、以下に記した2点の習得を目指す。
・文字媒体の情報を読解するための基礎的な知識と技法を身につける。
・文字や映像について考察することで、様々な情報を適切に読み取る能力を養う。
SEQ 2
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - D(態度・志向性)
- 自分の価値観を客観的に見つめ直し、他者の文化的多様性を理解し尊重することができる。また学術を単なる手段とみなすことなく、文化を学ぶことに喜びを見出し、その愉悦を他者と共有することができる。
具体的な目標は、下記の2点である。
・小説が描き出す様々な問題を考察することで、現代社会の中で主体的に考えて判断していく力を養う。
・小説が描き出す様々な問題を読み解くことで、他者に対する想像力を育てていく。
授業の概要Method of Instruction
【テーマ】現代小説で日本社会を読み解く
この講義では2000年前後に発表された日本の現代小説を考察する。この時代の小説には、今私たちが直面している様々な社会的な問題が、時空間を先取りするかたちで描き出されている、と考えられるためだ。日本の現代小説は日常生活の裏側に隠されていた社会の矛盾と、どのように結びついていたのだろうか?それらの現代的な問題を、作家たちはどのような視点から描き出していたのだろうか?そして現代小説が描き出した世界に関して、今私たちは何を語ることができるのか?こうした積み重なる問いと向き合うこと。それがこの講義のテーマである。
授業で具体的に扱うのは、石田衣良、松浦理英子、山本文緒、京極夏彦、多和田葉子、川上弘美の小説である。その他に授業では宇多田ヒカルと新海誠の作品も例外的に扱う。なお、この授業では動画やパワーポイントなどのメディア教材を用いて、立体的に現代小説を読み解いていく。
この講義は中学校及び高等学校での実務経験を持つ教員による授業科目であり、基礎的な文献読解を通じて受講生が主体的に考える機会を提供していく。
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
本科目は講義科目である。授業各回について以下に記した2コマ相当の自主学習が求められる。
・予習として次回の授業で扱う配布資料を、時前に精読する(20%)。
・予習として配布資料に記されている用語等について、図書館で事典や関連書籍を参照し、事前の意味調べを行う(30%)。
・本講義では各受講生に【小テスト】と【小レポート】を課すことになっている(詳細は下記「課題の種類・内容」を参照)。したがって毎回の講義内容については各自がノートにまとめて復習を行う必要がある(50%)。
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
-
- 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 導入:宇多田ヒカルの歌詞を「読む」
-
- 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 石田衣良の小説を読む1:少年犯罪と文学表現
-
- 3回目Session 3 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】石田衣良の小説を読む2:パノプティコンと監視社会
-
- 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 松浦理英子の小説を読む1:固定観念を相対化する
-
- 5回目Session 5 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】松浦理英子の小説を読む2:メタフィクションの射程 + 【小テスト】
-
- 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 山本文緒の小説を読む1:ファッションの思想性
-
- 7回目Session 7 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】山本文緒の小説を読む2:流行のディスクール
-
- 8回目Session 8 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 京極夏彦の小説を読む:言葉にできることvs.映像にできること
-
- 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 新海誠のアニメを読む1:「セカイ」とは何か?
-
- 10回目Session 10 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】新海誠のアニメを読む2:セカイ系を批評する + 【小テスト】
-
- 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 多和田葉子の小説を読む1:翻訳とは何か?
-
- 12回目Session 12 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】多和田葉子の小説を読む2:越境性をめぐって
-
- 13回目Session 13 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 川上弘美の小説を読む1:ウソ話を読む意義
-
- 14回目Session 14 遠隔授業 (Distance) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 【遠隔】川上弘美の小説を読む2:ファンタジーの亀裂 + 【小テスト】及び【小レポート】
教科書・テキストTextbooks
なし。
※授業では配布資料を使用する。
参考書等References
なし。
※ただし講義の発展的理解に関する参考文献については授業中に紹介する。
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
・受講生には3回の【小テスト】を課す。これは授業内容の理解度を確認する小テストである(オンラインで実施の予定)。具体的な日程は上記「授業計画」を参照すること(小テストの日程や実施方法は授業の進度によって変更する場合がある)。
・最終日の授業終了後に【小レポート】の内容を発表する。これは授業内容と自説を論述する小レポートである。
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
オンラインでの【小テスト】が終わった後、それぞれの受講生に応じてフィードバックのコメントが表示されるので、必ず内容を確認すること。また授業内容や課題に関する質問についても、授業終了後の時間帯やメールで受け付ける。必要であればそれらの質問を講義中に紹介し、授業内容のさらなる理解に役立てていく。
成績評価Evaluation
成績評価の方法 / Evaluation Method
・【小テスト】(20点×3回=60点)と【小レポート】(40点)で評価する。
・授業への出席を成績評価の前提とするため、欠席は減点対象とする。具体的には授業に1回欠席するごとに、最終評価から3点を減点する。
・4回以上授業を欠席した場合は、原則として単位を認定しない。
観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - A(知識・技能)
- 成績評価の規準 / Evaluation Criteria
- 近現代の日本文学に関する基礎的な知識や、その歴史的・思想的な背景について幅広い教養を修得している。
具体的な目標としては、以下に記した2点の習得を目指す。
・文字媒体の情報を読解するための基礎的な知識と技法を身につける。
・文字や映像について考察することで、様々な情報を適切に読み取る能力を養う。
- 評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
-
- 卓越水準 / Outstanding
- 授業を通じて知識を修得し、理解すべき内容に関して、卓越した水準に到達している。
- 目標到達水準 / Excellent
- 授業を通じて知識を修得し、理解すべき内容に関して、十分な水準に到達している。
- 目標途上水準 / Good
- 授業を通じて知識を修得し、理解すべき内容の水準に到達している。
- 目標下限水準 / Adequate
- 授業を通じて知識を修得し、理解すべき内容の水準におおよそ到達している。
- 近接水準 / Inadequate
- 授業を通じて知識を修得し、理解すべき内容の水準に到達していない。
- 評価不能 / Unevaluable
- 評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
SEQ 2
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - D(態度・志向性)
- 成績評価の規準 / Evaluation Criteria
- 自分の価値観を客観的に見つめ直し、他者の文化的多様性を理解し尊重することができる。また学術を単なる手段とみなすことなく、文化を学ぶことに喜びを見出し、その愉悦を他者と共有することができる。
具体的な目標は、下記の2点である。
・小説が描き出す様々な問題を考察することで、現代社会の中で主体的に考えて判断していく力を養う。
・小説が描き出す様々な問題を読み解くことで、他者に対する想像力を育てていく。
- 評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
-
- 卓越水準 / Outstanding
- 授業を通じて身につける態度・志向性に関して卓越した水準に到達している。
- 目標到達水準 / Excellent
- 授業を通じて身につける態度・志向性に関して十分な水準に到達している。
- 目標途上水準 / Good
- 授業を通じて身につける態度・志向性の水準に到達している。
- 目標下限水準 / Adequate
- 授業を通じて身につける態度・志向性の水準におおよそ到達している。
- 近接水準 / Inadequate
- 授業を通じて身につける態度・志向性の水準に到達していない。
- 評価不能 / Unevaluable
- 評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
- 成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation
履修上の注意Other Course Information
・本講義では計6回の遠隔授業(授業動画の配信)を実施する予定である。その際にはMoodleの機能を利用して出席確認を行う。
・上記の「授業計画(各回の授業内容)」は予定であり、授業の進度によって一部変更となる場合がある。