シラバス － 文化基礎論h

授業の到達目標Objectives to be Attained

授業の概要Method of Instruction

梅村卓（中国の近現代史）
　日本との関わりを重視しながら、中国の近現代史について考察する。現在の中国の政治・経済や文化は、近代以降の歴史が背景となっている。そして近代以降の中国の歩みは、日本やロシア、アメリカとの交渉の歴史でもある。本講義では、中国の近現代史を扱うなかで、明治以降の日本との関係や日中戦争、周辺諸国との対立の場となった東北の地域史、そして日中戦争をめぐるプロパガンダと戦争の記憶などについて分かりやすく解説する予定である。

金縄初美（中国民族文化）
　本講義では日中の文化交流を『三国志』を中心に紹介したい。『三国志』の影響は文学のみならず、演劇、伝承など多方面に及ぶ。本講義ではその中でも『三国志』の英雄たちを祀る民間信仰にスポットをあて、歴史や文学における表象と人々の祈りが反映された民間信仰にはどのような関係があるのか解説し、時代の移り変わりとともに変化する信仰の形を紐解いていく。

韓景旭（中国の政治と外交）
　日本との関りを重視しながら、東アジアの国際情勢と台湾問題について考察する。中国にとっての台湾問題は「祖国統一事業」であり、しかし日本では「台湾有事は日本有事」（安倍元首相）というふうに言われているのは何故か。今日の日中関係を中心として、東アジアをめぐる国際情勢について解説を行う予定である。

新谷秀明（中国語圏の文学と芸術）
　伝統的な中国の文学・芸術は近代に入ると大きく様変わりする。近代中国においては、革命と戦争で分断される状況の中で、文学・芸術は多種多様なスタイルで発展していく。中国語という共通の言語基盤のもとで。この講義では、多様で広大な中国語圏を念頭に置きながら、私たちはどのようにそれらに向き合うことができるのか、私自身の体験を交えながらお話ししたい。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

各回の講義後、講義内容の復習を中心に、３時間程度の事後学習時間を確保するよう、受講生に求める。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

• 1回目Session 1 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （梅村）①オリエンテーション（中国アジア文化コースの学びについて）　②近代以降の日中関係史（日清戦争、中華民国と日本、満洲事変以後）

• 2回目Session 2 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （梅村）東北・満洲地域史（日本との関わり、表象）

• 3回目Session 3 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （梅村）日中戦争とプロパガンダ（戦争の背景、日中米の宣伝戦）

• 4回目Session 4 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （梅村）戦争の記憶と終戦記念日

• 5回目Session 5 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （金縄）日中の文化交流～『三国志』を中心に～

• 6回目Session 6 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （金縄）『三国志』の英雄たち

• 7回目Session 7 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （金縄）英雄を祀る～関羽と諸葛孔明

• 8回目Session 8 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （金縄）孔明伝説と民間信仰

• 9回目Session 9 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （韓）東アジアをめぐる国際情勢

• 10回目Session 10 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （韓）台湾をめぐる国際情勢

• 11回目Session 11 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （韓）「台湾問題」の過去と現在と未来

• 12回目Session 12 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （新谷）中国語圏の詩と小説

• 13回目Session 13 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （新谷）中国語圏の演劇と映画

• 14回目Session 14 対面授業 （Face-to-Face） 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review)：200分

  （新谷）「あいだ」にいること、「あいだ」で書くこと―日本語で書く華人作家たち

教科書・テキストTextbooks

梅村：なし
金縄：なし
韓：なし
新谷：なし

参考書等References

梅村：授業中に紹介する。
金縄：授業中に紹介する。
韓：授業中に紹介する。
新谷：授業中に紹介する。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

各担当者からそれぞれ授業内容に関する小レポートが課される。moodle上で提出する。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

ｍoodleを利用してフィードバックをおこなう。

成績評価Evaluation

成績評価の方法 / Evaluation Method

小レポート（20点）×担当者4名分
出席点（20点）
合計100点として素点により評価をする。

観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated

成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation

履修上の注意Other Course Information