シラバス - 国際取引法

  • ナンバリングコードCode
    ILA-bas2-302
  • 科目名Subject Name
    国際取引法
  • 担当者名Instructor
    多田 望
  • 単位Credit
    2
  • 履修年次Standard Year for Registration
    2-4
  • 学期Semester
    前期
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    火曜1時限
  • 教室Classroom
    4-401
  • 授業形態Course Type
    講義・演習
  • メディア授業Distance Learning Course
  • 備考Remarks
    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
  • 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer

授業の到達目標Objectives to be Attained

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
B(思考力・判断力・表現力等)
 国際取引の基本である貿易・輸出入に関する条約・法律や商慣習を、国際取引の実際にあわせて勉学します。また、国際的な知的財産取引やインフラ輸出、プロジェクト・ファイナンスなど、最先端のトピックも取り上げ、ダイナミックな展開のある授業にします。これらの理解は、輸出入を行っているメーカーや商社、海運会社はもちろん、保険会社や外国為替を業務とする銀行、さらには地元産品の海外展開や国際開発・協力に携わる国や地方公共団体・NPO法人、そして税関などへの就職を目指す方に役立つ知識の習得につながります。
 授業の目標は、国際取引法に関する専門用語を適切に理解し、それを用いて上記の諸問題に対する正答や自分の見解を示せるようになることです。また、大学対抗交渉コンペティションやVis Mootなどの国際関係私法の日本語・英語ディベート参加のための基礎力も、身につけることができます。

授業の概要Method of Instruction

 各回の「授業計画」に沿って、教科書、レジュメ、パワーポイント、新聞等の資料を使いながら進めて行きます。適宜、受講生に教科書の該当ページを読んでもらったり、質問をしたりします。毎回の授業で、授業内容の予習・復習に関する10分間程度のテスト(毎回テスト)を行うとともに、Moodle(Eラーニングシステム)に接続して回答するQuestionを行います(スマートフォンやノートPCなど、インターネットに接続できる端末をご用意ください)。また、勉学の到達度を測るために中間テストを行います。中間テストは、授業を「聴いただけ」にしないためにとても効果的なので、自分の力を試す絶好のチャンスです。さらに、授業中に10分間程度、英語による解説も適宜行います。英語に接する機会として役立ててください。さらに、海外との取引に携わる方をゲストスピーカーに迎えて、国際取引の実際について講演して頂くことも予定しています。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

 「授業計画」欄の各回の授業内容に記載されている教科書の該当頁を、授業前に必ず読んできてください。また、Moodleにアップロードされる毎回の授業シラバスや資料を熟読し、内容を理解したうえで授業に臨んでください。毎回の授業で、授業内容の予習・復習に関する小テスト(毎回テスト)を行うので、自学自習を心がけてください。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    講義案内、国際取引法とは
  • 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際物品売買契約(1):インコタームズ
  • 3回目Session 3 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際物品売買契約(2):国際ビジネス交渉:原則立脚型交渉、BATNA
  • 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際物品売買契約(3):国連国際物品売買契約条約(CISG)(1)
  • 5回目Session 5 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際物品売買契約(4):国連国際物品売買契約条約(CISG)(2)
  • 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際物品運送契約
  • 7回目Session 7 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):540分
    中間テスト
  • 8回目Session 8 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際貨物保険契約
  • 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際支払
  • 10回目Session 10 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    販売店・代理店
  • 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際知的財産取引
  • 12回目Session 12 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    プラント/インフラ輸出
  • 13回目Session 13 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):120分
    国際取引紛争解決~国際商事仲裁~
  • 14回目Session 14 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):720分
    授業のまとめ

教科書・テキストTextbooks

多田望=北坂尚洋編『ベーシック国際取引法』(法律文化社、2023)
 国際取引の実態とその仕組みがどうなっているかを、設例、写真、図を交えながら分かりやすく解説した国際取引法の入門書です。関連条文は巻末で、また専門用語は「コラム」と「トピック」で取り上げられており、これ1冊で国際取引法の基礎を学習できます。

参考書等References

(1)松岡博編『レクチャー国際取引法[第3版]』(法律文化社、2022)
 国際取引法について幅広く記述した最新の教科書の1つです。
(2)亀田尚己編著『現代国際商取引—よくわかる理論と実務〔改訂版〕』(文真堂、2021)
 国際商取引の最新実務とその理論を網羅し、分かりやすく解説したテキストです。
(3)黒岩章『貿易実務完全バイブル引 改訂版』(かんき出版、2021)
 輸出入の手続や書類、また、船やコンテナーなどについても図表入りで解説する有益かつ実践的な実務書です。
(4)松岡博編『国際関係私法入門[第4版補訂]』(有斐閣、2021)
 国際取引法の基本についてコンパクトにまとめた概説(第20〜23章)を含む、国際関係私法(国際私法、国際民事手続法、国際取引法)の入門書です。国際取引法専門の教科書ではありませんが、手頃な入門書です。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

 毎回の授業で行う毎回テスト、授業中や授業後にMoodle(Eラーニングシステム)に接続して回答するQuestionや小レポート、また、中間テストなどです。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

 毎回テストやMoodle(Eラーニングシステム)でのQuestion、小レポート、また中間テストなどは、実施後に解説を行います。

成績評価Evaluation

成績評価の方法 / Evaluation Method

 成績は、定期試験によって評価します(60点以上で合格)。毎回の授業で行う予習・復習の小テスト(毎回テスト)、適宜実施する質疑応答、Moodleにおける小テストや中間テストの成績も、定期試験の結果に加味します。詳細は初回の授業で説明するので、受講希望者は必ず初回の授業に出席してください。

観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
B(思考力・判断力・表現力等)
成績評価の規準 / Evaluation Criteria
 国際取引法に関する専門用語や、適用される条約等の条文を、講義の内容に沿って適切に理解しているか、また適切な専門用語や条約等の条文を用いて、国際取引法の諸問題に対する自分の見解を正しく示すことができるか。
評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
卓越水準 / Outstanding
国際取引法に関する専門用語とその定義および適用される条約等と条文などの基本知識、並びに、具体的な事例問題についての法の適用問題に対する私見の展開が、90%~100%の正しさでできること。
目標到達水準 / Excellent
国際取引法に関する専門用語とその定義および適用される条約等と条文などの基本知識、並びに、具体的な事例問題についての法の適用問題に対する私見の展開が、80%~89%の正しさでできること。
目標途上水準 / Good
国際取引法に関する専門用語とその定義および適用される条約等と条文などの基本知識、並びに、具体的な事例問題についての法の適用問題に対する私見の展開が、70%~79%の正しさでできること。
目標下限水準 / Adequate
国際取引法に関する専門用語とその定義および適用される条約等と条文などの基本知識、並びに、具体的な事例問題についての法の適用問題に対する私見の展開が、60%~69%の正しさでできること。
近接水準 / Inadequate
該当なし
評価不能 / Unevaluable
評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation

履修上の注意Other Course Information

 遅刻は厳禁です。勉強をするために集中力が高められた教室の空間は、途中で人の出入りがあると、たやすく壊れてしまいます。定刻に着席して授業を受けている人に迷惑をかけないために、授業開始時刻に遅れた場合は、授業開始45分後くらいにある「5分間質問タイム」中に入室して下さい。
 関連科目である「国際ビジネスの法と交渉(国際関係私法概論)」(1年次)、「国際私法I(総論・家族法)」(2年次)、「ビジネスと人権」(2年次)、「国際私法II(財産法)」(3年次)、「国際民事手続法」(3年次)、「国際取引法発展」(3年次)、「国際知的財産法」(3年次)、「国際経済法」(3年次)などをあわせて受講すると、適用される法や基本用語に共通するものがあるために授業間の相互理解が進み、効率の良い単位取得ができます。ぜひ、これらも受講してください。