シラバス - 行政救済法

  • ナンバリングコードCode
    LAW-bas3-301
  • 科目名Subject Name
    行政救済法
  • 担当者名Instructor
    石森 久広
  • 単位Credit
    4
  • 履修年次Standard Year for Registration
    3-4
  • 学期Semester
    前期
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    月曜3時限/木曜3時限
  • 教室Classroom
    2-402
  • 授業形態Course Type
    講義・演習
  • メディア授業Distance Learning Course
  • 備考Remarks
    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
  • 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer

授業の到達目標Objectives to be Attained

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
B(思考力・判断力・表現力等)
 国民が行政の活動により権利利益の侵害を受けたとき、その救済を図るための法的しくみを学ぶ。行政事件訴訟法、行政不服審査法、国家賠償法が主な対象となる。
 行政法の問題は、事案に応じた最適な行政争訟手段を選択できてはじめて、「行政法総論」で修得した成果を生かすことができることになる点に特徴がある。言葉を変えると、いくら「行政法総論」の知識「だけ」を身に付けても、それを争訟の場で使えなければ、画餅に帰すおそれがある。
 この「行政救済法」の授業では、行政法に関する事案がどのような方法で紛争解決に導かれるのか、行政救済の法的しくみに関する理解と、そこに通底する基本的考え方を修得し、行政法理論を事案の解決に生かすための、行政救済法上の基礎力を身に付けてもらうことを目指す。

授業の概要Method of Instruction

 法学部では、行政法科目が「行政法総論」(4単位)と「行政救済法」(4単位)で構成され、本講義は、後者にあたる。
 本年の授業は、下記テキストの「設問」(設問の一覧は出版社のホームページhttps://www.nippyo.co.jp/shop/book/9210.htmlにも掲載されている)に沿って、「設問」を解くために必要な基本用語や考え方を確認していくという進め方をする。2023年度「行政法総論」は、基本的な用語や理論・考え方をまず網羅的に解説したうえでテキストのCase問題を検討するという進め方をしたが、網羅的に説明しようとしたためボリュームも多く、基本的な用語や考え方をよく飲み込めないままに事案解決に向かったと推察される人も多く見受けられた。そこで、本年度の「行政救済法」では、「設問」から入り、当該「設問」を解くために必要な基本用語や考え方を身に付ける、という順番に入れ替えてみる。その分、「網羅的に解説する」という点では漏れが生じることになるので、また、「設問」を解くには「行政法総論」への立ち返りも必要となるので、各自の事前・事後学習の重要性が一層増大する。
 授業では、法学部法務コースの(連携先法科大学院既修コースに入学する)学生が受講していることも念頭におきつつ、しかし、行政法を理解したいと思う初学者にどう話したら難解な行政法理論を理解してもらえるか、試行錯誤のうえ進めていく。授業計画は下記のとおりだが、翌回以降へ積み残したり、進めていくうえで計画の変更もあり得る点、あらかじめご了承をお願いしたい(変更の際は、その都度お知らせする)。
 授業は対面により実施する。オンライン・オンデマンド等の方法を用いる場合は、あらかじめ授業及びMoodleでお知らせする。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

 各回の受講にあたり、200分に相当する自主学習を求める。上記のように授業を進めるため、本講義を履修するのであれば、事前・事後学習が不可欠となる点、覚悟のうえで履修してほしい。
 事前には(良くわからなくてよいので)、①設問に目を通し、まず自分の頭で考えてみる。そのうえで、②当該設問を解くに必要な知識をテキスト(テキスト前半の行政法総論部分含む)で探して当該箇所に目を通し、授業に臨むこと(以上、80分程度)。
 事後には、③講義で用いた資料も併せ、もう一度、テキストの該当箇所や、設問の素材となった判例及び他の重要判例を読み直す。その際、④復習事項をテキストに書き足すなどして「自分だけのテキスト」に仕立てていくことは非常に有益。そして、⑤当該設問を自分の力で解けることを確認する(以上、120分程度)。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/10水 第16講 行政上の不服申立て(1)
  • 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/15月 第16講 行政上の不服申立て(2)
  • 3回目Session 3 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/17水 第17講 行政訴訟の類型及び相互関係(1)
  • 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/22月 第17講 行政訴訟の類型及び相互関係(2)
  • 5回目Session 5 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/24水 第18講 取消訴訟の対象(1)その1
  • 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    4/30火 第18講 取消訴訟の対象(1)その2
  • 7回目Session 7 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/01水  第19講 取消訴訟の対象(2)その1
  • 8回目Session 8 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/08水 第19講 取消訴訟の対象(2)その2
  • 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/09木 第20講 原告適格(1)
  • 10回目Session 10 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/13月 第20講 原告適格(2)
  • 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/20月 第20講 原告適格(3)
  • 12回目Session 12 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/22水 第20講 原告適格(4)
  • 13回目Session 13 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/27月 第21講 取消訴訟と時間の経過(1)
  • 14回目Session 14 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    5/29水 第21講 取消訴訟と時間の経過(2)
  • 15回目Session 15 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/03月 第21講 取消訴訟と時間の経過(3)
  • 16回目Session 16 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/05水 第22講 取消訴訟の審理・判決(1)
  • 17回目Session 17 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/10月 第22講 取消訴訟の審理・判決(2)
  • 18回目Session 18 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/12水 第23講 無効等確認訴訟・義務付け訴訟(1)
  • 19回目Session 19 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/17月 第23講 無効等確認訴訟・義務付け訴訟(2)
  • 20回目Session 20 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/29水 第24講 差止訴訟・当事者訴訟・住民訴訟(1)
  • 21回目Session 21 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/24月 第24講 差止訴訟・当事者訴訟・住民訴訟(2) 
  • 22回目Session 22 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    06/26水 第25講 国家賠償(1)その1
  • 23回目Session 23 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/01月  第25講 国家賠償(1)その2
  • 24回目Session 24 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/03水 第26講 国家賠償(2)その1
  • 25回目Session 25 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/08月 第26講 国家賠償(2)その2
  • 26回目Session 26 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/10水 第27講 損失補償(1)
  • 27回目Session 27 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/17水 第27講 損失補償(2)
  • 28回目Session 28 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
    07/22月 振り返り・補足・まとめ

教科書・テキストTextbooks

中原茂樹『基本行政法〔第4版〕』(日本評論社、2024年2月刊行)(3400円+税)
 *「版」に注意。生協にて最新の第4版を手配していただく。

参考書等References

①宇賀克也・交告尚史・山本隆司編『行政判例百選Ⅱ(第8版)』(有斐閣、2022年)
②大橋洋一・斎藤誠・山本隆司編『行政法判例集Ⅱ‐救済法〔第2版〕』(有斐閣、2018年)
③大橋真由美・北島周作・野口貴公美『行政法判例50!』(有斐閣、2017年)
④村上裕章・下井康史編『判例フォーカス行政法』(三省堂、2019年)
⑤原田大樹『判例で学ぶ法学 行政法』(新世社、2020年)
⑥高橋滋・野口貴公美・磯部哲・大橋真由美編『行政法 Visual Materials〔第2版〕』(有斐閣、2021年)
⑦北村喜宣・川崎政司・渡井理佳子編『行政法事典』(法学書院、2013年)
⑧黒川哲志・下山憲治・日野辰哉 編『確認・行政法用語230(第2版)』(成文堂、2016年)
⑨大橋洋一『法学テキストの読み方』(有斐閣、2020年)
⑩中原茂樹『基本行政法判例演習』(日本評論社、2023年)
*その他、学修度合いに応じた基本書を中心に、適宜、授業時に紹介する。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

授業中、適宜、(定期試験出題形式の紹介も兼ねて)練習問題を用意する予定。Moodle上で行うので、授業にはPC、スマホ等の持参を。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

練習問題に対しては、その都度、解説を行う。

成績評価Evaluation

成績評価の方法 / Evaluation Method

定期試験の成績100%で評価する。
*出題形式は、①短答式〔正誤選択式、多肢選択式、語句記入式等〕及び②記述式とし、記述式問題は、テキストの設例の類題(=同じ種類の問題、似かよった問題)とする。定期試験は、本講義の到達目標として示した「行政法に関する事案がどのような方法で紛争解決に導かれるのか、行政救済の法的しくみに関する理解と、そこに通底する基本的考え方を修得し、行政法理論を事案の解決に生かすための、行政救済法上の基礎力を身に付けて」いるかどうかを試すべく作問し、採点・評価する。

観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated

SEQ 1

DP観点 / Diploma Policy
Target Category
B(思考力・判断力・表現力等)
成績評価の規準 / Evaluation Criteria
 行政法に関する事案がどのような方法で紛争解決に導かれるのか、行政救済の法的しくみに関する理解と、そこに通底する基本的考え方を修得し、行政法理論を事案の解決に生かすための、行政救済法上の基礎力を身に付けているかどうか、定期試験の答案を基に評価する。評価の視点は次のとおり。
・設例を解くにあたり、基本用語や基本的な理論・考え方を理解し、修得している。
・設例の意味を的確に理解し、解答に向けて適切に検討できている。
・設例の検討結果を法的文章で表現できている。
評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
卓越水準 / Outstanding
基本的知識の修得、具体的な問題に対して的確に解答を導く力及び法的に適切に表現する力が卓越している。
目標到達水準 / Excellent
基本的知識の修得、具体的な問題に対して的確に解答を導く力及び法的に適切に表現する力を十分に身に着けた。
目標途上水準 / Good
基本的知識の修得、具体的な問題に対して的確に解答を導く力及び法的に適切に表現する力を標準的に身に着けた。
目標下限水準 / Adequate
基本的知識の修得、具体的な問題に対して的確に解答を導く力及び法的に適切に表現する力につき、最低限必要な水準はクリアできているが、物足りない点も残る。
近接水準 / Inadequate
該当なし
評価不能 / Unevaluable
評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation

履修上の注意Other Course Information

行政法を理解するには、「行政法総論」と「行政救済法」の両方を受講する必要がある。テキストの前半部分が「行政法総論」に該当するので、「行政法総論」を履修済みの人は適宜振り返りながら、履修がまだの人は全体を通読しながら、「行政救済法」を受講のこと。