シラバス - 環境政策
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- ナンバリングコードCode
- ECO-pol3-305
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- 科目名Subject Name
- 環境政策
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- 担当者名Instructor
- 小出 秀雄
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- 単位Credit
- 4
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- 履修年次Standard Year for Registration
- 3-4
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- 学期Semester
- 前期
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- クラスClass
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- 曜限Day/Period
- 火曜1時限/金曜4時限
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- 教室Classroom
- 2-511
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- 授業形態Course Type
- 講義・演習
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- メディア授業Distance Learning Course
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- 備考Remarks
- 使用言語:日本語
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- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
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- 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer
- 可
授業の到達目標Objectives to be Attained
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - B(思考力・判断力・表現力等)
- 経済学特有の思考方法を身に付け、論理的な議論や合理的な意思決定ができる。データを科学的に分析し、先入観にとらわれずに客観的な結論を導き出し、自分の考えを表現することができる。
具体的には、以下の2点を到達目標とする。
(1)環境と経済を両立させた持続可能な社会を推進するために必要な、環境問題およびエネルギー問題の本質と政策を理解する。
(2)環境問題の最新トピックやローカルな事例を積極的に参照し、自分なりの考えを論理的に述べるとともに、具体的な行動を取る。
授業の概要Course Overview
本科目は、講義科目である。
環境問題の実態、環境保全をめぐる世界と日本国内の流れ、脱炭素社会および循環型社会に向けた各種施策、環境政策の手法とそれを裏付ける経済学などを学ぶ。環境問題の主な原因は人間の経済活動であり、その解決には、経済学の視点と適切な対策・政策が必要である。国の政策だけでなく、授業担当者が委員を務める地方自治体の施策も随時紹介する。
なお、経済学部の講義であるため、具体的な数字や図表、経済理論を積極的に活用する。
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
本科目は講義科目であり、授業の各回につき2コマ相当(200分)の自主学習が求められる。テキストとMoodle資料(後述)による予習(5割)と復習(5割)を、それぞれ行うこと。また、参考書等の該当箇所やインターネットの情報も自発的に確認しておくこと。毎回の講義に関するメモや使用したデータは、Moodleに随時蓄積していく。
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
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- 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- ガイダンス、環境とは何か、環境問題とは何か
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- 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境問題への取り組みの歴史(世界)
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- 3回目Session 3 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境問題への取り組みの歴史(日本)(1):環境問題の始まりと戦後の公害対策~技術的対策の進展と新たな環境問題への挑戦、章末コラム
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- 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境問題への取り組みの歴史(日本)(2):地球環境問題への対応と環境政策の進展~脱炭素社会の実現に向けて
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- 5回目Session 5 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 「持続可能な社会」に向けた行動計画、持続可能な開発目標(SDGs)とは(1):「持続可能な開発」とは~基本理念
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- 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 持続可能な開発目標(SDGs)とは(2):特色、SDGsへの取り組み
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- 7回目Session 7 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 地球温暖化の科学的側面(1):地球温暖化とは~GHG濃度の上昇とその原因
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- 8回目Session 8 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 地球温暖化の科学的側面(2):気候変動に関する自然科学的知見
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- 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 地球温暖化対策—緩和策と適応策—
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- 10回目Session 10 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 地球温暖化問題に関する国際的な取り組み
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- 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 日本の地球温暖化対策(国の制度)
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- 12回目Session 12 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 日本の地球温暖化対策(地方自治体・国民運動の展開)、脱炭素社会を目指して
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- 13回目Session 13 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- エネルギーと環境の関わり
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- 14回目Session 14 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 中間のまとめ(→中間試験)
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- 15回目Session 15 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- エネルギーの動向、日本のエネルギー政策(1):経緯~現在
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- 16回目Session 16 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 日本のエネルギー政策(2):再生可能エネルギー・省エネルギーの推進施策、エネルギー供給源の種類と特性
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- 17回目Session 17 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 再生可能エネルギー、省エネルギー対策と技術
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- 18回目Session 18 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 循環型社会を目指して
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- 19回目Session 19 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 廃棄物処理に関する国際的な問題、国内の問題(1):廃棄物とは何か~廃棄物の計画的処理
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- 20回目Session 20 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 廃棄物処理に関する国内の問題(2):日本の廃棄物対策の系譜~廃棄物処理法の仕組み、そのほかの廃棄物の問題
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- 21回目Session 21 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- リサイクル制度
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- 22回目Session 22 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 「持続可能な日本社会」の実現に向けた行動計画、環境保全の取り組みにおける基本とすべき原則(1):なぜ必要か~誰が責任を引き受けるのか
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- 23回目Session 23 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境保全の取り組みにおける基本とすべき原則(2):どのタイミングで実施すべきか~誰が実施すべきか、環境政策の計画と指標(1):計画的手法の意義~環境基準
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- 24回目Session 24 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境政策の計画と指標(2):環境指標、環境保全のためのさまざまな手法(1):分類~経済的手法
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- 25回目Session 25 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境保全のためのさまざまな手法(2):情報的手法その他、テキストまとめ
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- 26回目Session 26 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境政策の経済学(1):外部性の内部化
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- 27回目Session 27 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境政策の経済学(2):直接規制・ピグー税
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- 28回目Session 28 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 環境政策の経済学(3):ピグー補助金、授業のまとめ(→期末試験)
教科書・テキストTextbooks
東京商工会議所編著『環境社会検定試験(R)eco検定公式テキスト(改訂9版)』(日本能率協会マネジメントセンター、2023年)
参考書等References
【編著者の五十音順】
泉美智子著・佐和隆光監修『やるべきことがすぐわかる 今さら聞けない SDGsの超基本』(朝日新聞出版、2023年)/緒方隆・須賀晃一・三浦功編『公共経済学』(勁草書房、2006年)/筧裕介著『持続可能な地域のつくり方:未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン』(英治出版、2019年)/環境省編『環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書』(HP)/栗山浩一・馬奈木俊介著『環境経済学をつかむ(第4版)』(有斐閣、2020年)/笹尾俊明著『循環経済入門:廃棄物から考える新しい経済』(岩波新書、2023年)/高木超著『SDGs×公民連携:先進地域に学ぶ課題解決のデザイン』(学芸出版社、2022年)/福岡市環境局報告書・データ(HP)/細田衛士・大沼あゆみ編著『環境経済学の政策デザイン:資源循環・低炭素・自然共生』(慶應義塾大学出版会、2019年)/諸富徹・藤野純一・稲垣憲治編著『ゼロカーボンシティ:脱炭素を地域発展につなげる』(学芸出版社、2023年)など。
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
成績評価Evaluation
成績評価の方法 / Evaluation Method
2回の筆記試験(中間試験と期末試験)の成績に基づいて評価する。その内訳は、中間試験50%(50点満点)、期末試験50%(50点満点)とし、試験で問う内容は、講義の内容と時事問題に対する理解、論述の構成と展開である。中間試験を受けていない時点で、Dが確定する。試験とは別に、通常授業あるいは地域実践活動に出席し、その場で与えられた課題をこなすことによって、加点される。
観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - B(思考力・判断力・表現力等)
- 成績評価の規準 / Evaluation Criteria
- 経済学特有の思考方法を身に付け、論理的な議論や合理的な意思決定ができる。データを科学的に分析し、先入観にとらわれずに客観的な結論を導き出し、自分の考えを表現することができる。
具体的には、以下の2点を到達目標とする。
(1)環境と経済を両立させた持続可能な社会を推進するために必要な、環境問題およびエネルギー問題の本質と政策を理解する。
(2)環境問題の最新トピックやローカルな事例を積極的に参照し、自分なりの考えを論理的に述べるとともに、具体的な行動を取る。
- 評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
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- 卓越水準 / Outstanding
- 環境・エネルギー問題の本質と政策を、非常に深く理解している。環境問題の最新トピックやローカルな事例を積極的に参照し、自分なりの論理を極めてよく表現できているとともに、他の学生の模範となるような具体的な行動を常に取っている。
- 目標到達水準 / Excellent
- 環境・エネルギー問題の本質と政策を、おおよそ理解している。環境問題の最新トピックやローカルな事例を積極的に参照し、自分なりの論理を十分に表現できているとともに、他の学生の模範となるような具体的な行動をよく取っている。
- 目標途上水準 / Good
- 環境・エネルギー問題の本質と政策について、表層的な理解にとどまっている。環境問題の最新トピックやローカルな事例に関心を示し、自分なりの論理をある程度表現できているとともに、具体的な行動をたまに取っている。
- 目標下限水準 / Adequate
- 環境・エネルギー問題の本質と政策について、断片的にしか理解していない。環境問題の最新トピックやローカルな事例にあまり関心がなく、自分なりの論理の表現に乏しく、具体的な行動も取っていない。
- 近接水準 / Inadequate
- 該当なし
- 評価不能 / Unevaluable
- 評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
- 成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation
履修上の注意Other Course Information
「ミクロ経済学I」を履修済みであることが望ましい。環境問題に関心がある人、環境問題に経済学がどこまで「使える」のかを考えたい人の履修を歓迎する。必要に応じて、基本的な経済理論の復習を行う。
(向学相談)
[相談方法]まずは電子メールで問い合わせのこと。携帯電話とパソコンのどちらからでも構わないが、必ず①タイトル、②宛名、③自分の氏名および在学番号を記入すること。研究室での面談希望もメールで受け付ける。
[時間]いつでも可。ただし、週末や連休は回答が遅れる。