シラバス - 東洋史学(2)
-
- ナンバリングコードCode
- LIB-hum1-140
-
- 担当者名Instructor
- 陳 青鳳
-
- 単位Credit
- 4
-
- 履修年次Standard Year for Registration
- 1-4
-
- 学期Semester
- 通年
-
- クラスClass
-
- 曜限Day/Period
- 月曜3時限
-
- 教室Classroom
- 2-504/2-404
-
- 授業形態Course Type
- 講義・演習
-
- メディア授業Distance Learning Course
-
- 備考Remarks
- 世界史学B(4)
使用言語:日本語
-
- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
-
- 学内単位互換科目としての受講可否Availability for inter-departmental credit transfer
- 不可
授業の到達目標Objectives to be Attained
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - A(知識・技能)
- 【A-1】
幅広い学問領域の基本的な 概念や理論を修得し、教養として の知識・技能を身に付けることで、社会事象を多面的に理解することができる。
テーマ:中国の宗族制度について
【DP観点A-1】に基づいて本講義の具体的な到達目標は次の内容になっている。
①伝統中国の政治制度・社会文化・精神文化を総合的に通観して認識することができる。
②中国における宗族制度の概念と特徴を理解することができる。
授業の概要Method of Instruction
歴史学という学問領域の基本的な概念や発想を修得し、世界各地の歴史について俯瞰的な視点から「世界史」として捉える知識・技能を身につけることで、自文化中心主義に陥ることなく、現代世界の事象を歴史的かつ多面的に理解する。
本講義は世界史の中の中国に視点に置きます。旧中国社会は宗族を基礎単位に構成された社会でありました。宗族社会の「宗」とは宗祠を意味し、宗族とは共同祖先に対する信仰で結ばれた男系血族中心の共同体でありました。この共同体は、同居共財の経済活動によって機能していました。そして、一宗一家を祖先祭祀の執行権者として統率するのは男性の家長でありました。このような宗族の概念は、古くから既に古典礼制の中に数多くの記載があったことが明らかになっています。
世界史学A(4)では、以下の2つの論題を焦点として、中国における宗族社会の諸問題を考察していく内容です。
1)中国の宗族社会の構造に関する基本概念を明確にして解釈する。
2)その基本概念に基づいて古典的な礼制の代表たる本『儀礼』と『礼記』を扱って宗族の核心である父子一体、夫妻一体、兄弟一体の内容を考察する。
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
本講義は授業回毎に200分の自主学習を求める。
・事前学習:各回の授業内容に記載されている用語・事項について、積極的に事典や書籍、ネットなどを参照し調べて情報を収集すること。【学習時間】:100 分
・事後学習:授業内容の分らないことについて配布資料を利用し図書館やネットワーで調べて、また毎回の授業資料を熟読し、内容を理解して上で、次回の授業に臨むこと。【学習時間】:100分
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
-
- 1回目Session 1 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 序論(1):中国の現状と中国史の入門について
-
- 2回目Session 2 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 序論(2):中国史の研究と発展の概要 について:①西洋の研究 ②東洋の研究
-
- 3回目Session 3 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 序論(3):➀中国史の主な歴史の経過について:殷王朝~清王朝 ②入門書の使用について
-
- 4回目Session 4 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(1):宗、親族関係
-
- 5回目Session 5 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(2):親族分類【五服制】、女性の帰属問題
-
- 6回目Session 6 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(3):【同姓不婚、異姓不養】の概念・実態
-
- 7回目Session 7 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(4):【公法上の家】【私法上の家】
-
- 8回目Session 8 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(5):【同居共財・同居共有】の相異
-
- 9回目Session 9 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 宗族制度の基本概念(6):【家財分割】【家の継続】
-
- 10回目Session 10 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 古典礼制『儀礼』と『礼記』における宗族制度の実態(1):宗族の居住、教育
-
- 11回目Session 11 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 古典礼制『儀礼』と『礼記』における宗族制度の実態(2):食事作法【餕の礼】の起源・内容
-
- 12回目Session 12 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 古典礼制『儀礼』と『礼記』における宗族制度の実態(3):冠礼・婚礼・葬礼・祭礼
-
- 13回目Session 13 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 古典礼制『儀礼』と『礼記』における宗族制度の実態(4):宗族と宗法の関係
-
- 14回目Session 14 対面授業 (Face-to-Face) 事前・事後学習 Study required outside class(Preparation/review):200分
- 今期学習して内容の綜合まとめ。また14回の授業とは別に定期試験を実施すること。
教科書・テキストTextbooks
特に指定しない。授業内容に関する史料や資料・情報等を随時配付する。
参考書等References
・世界の歴史ー全20巻(講談社)
・アジア史入門(斉藤道彦著 白帝社)
・高校の世界史を前もって復習しておくこと。必要に応じて随時講義資料を配布する。
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
各回講義の終了時に授業内容に関するテーマやまとめ・感想などを書いて提出することが求められる。
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
・対面授業の場合:提出課題に直接に添削指導またコメントを行う。
・遠隔授業の場合:Moodle上のフィードバックに添削指導の内容及びコメントを記入する。
・質問は講義後またMoodleを通じて受け付け回答する。
成績評価Evaluation
成績評価の方法 / Evaluation Method
【A-1】
幅広い学問領域の基本的な 概念や理論を修得し、教養として の知識・技能を身に付けること で、社会事象を多面的に理解する ことができる。具体的な評定方法は以下の通りである。
1)授業への参加状況・学習姿勢・貢献度…10%
2)毎回の授業内容のまとめレポート…30%
3)学期課題レポート…10%
4)定期試験(論述問題と用語解釈)…50%
以上の内容を総合的に判断して評価する。目標下限水準以上であることを条件とする。
観点別評価の入力項目(ルーブリックとその使用方法) / Target to be Evaluated
SEQ 1
- DP観点 / Diploma Policy
Target Category - A(知識・技能)
- 成績評価の規準 / Evaluation Criteria
- 歴史学という学問領域の基本的な概念や発想を修得し、世界各地の歴史について俯瞰的な視点から「世界史」として捉える知識・技能を身につけることで、自文化中心主義に陥ることなく、現代世界の事象を歴史的かつ多面的に理解する。
- 評価尺度(水準)/ Evaluation Scale
-
- 卓越水準 / Outstanding
- 各課題について講義全体の内容を十分に理解し、設問の趣旨を適切に理解して解答できている。また追加課題にも意欲的に取り組んでいる。
- 目標到達水準 / Excellent
- 各課題について講義全体の内容を理解し、設問の趣旨を理解して解答できている。また追加課題にも取り組む努力をしている。
- 目標途上水準 / Good
- 各課題について講義内容を理解し、設問の趣旨に沿って解答できている。
- 目標下限水準 / Adequate
- 各課題について不十分ではあるものの、講義内容や設問の趣旨を踏まえて解答できている。
- 近接水準 / Inadequate
- 該当なし
- 評価不能 / Unevaluable
- 評価に値する情報が不足。または上記の水準に値せず、能力として評価に不適
- 成績評価に関するその他の確認事項 / Other Information for Evaluation
- 正当な理由なく授業を欠席した場合、成績評価は「評価不能」とする。
履修上の注意Other Course Information
・毎回の授業内容について、まとめレポートを提出することが求められるので、提出期限(次回の授業時間まで)を厳守すること。
・学習マナー(遅刻、私語、他人に迷惑な行為など)は徹底すること。