シラバス - フランス語圏文学研究B

  • ナンバリングコードCode
  • 科目名Subject Name
    フランス語圏文学研究B
  • 担当者名Instructor
    和田 光昌
  • 単位Credit
    2
  • 履修年次Standard Year for Registration
    3-4
  • 学期Semester
    前期
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    月曜3時限
  • 教室Classroom
    1-613
  • 備考Remarks
    フランス文学研究II

    使用言語:その他または複数言語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience

授業の到達目標Objectives to be Attained

この授業では、フランス語で書かれた文学作品を学ぶことを通して、次の3つの目標を達成することを目指す。1)フランス文学における様々なフランス語表現を正確に理解するための読解力を養う。2)フランス文学を生み出した国や地域の文化について理解する。3)フランス文学の特質を探りながら、作品を鑑賞するための方法を身につける。

授業の概要Method of Instruction

授業では、主要なフランス文学作品を取り上げて、文学テクストの原文に触れ、作品におけるフランス語表現を正確に読み解く実践を行い、フランス語の語彙力と表現力の向上を図る。さらに、講義において翻訳を用いて作品のテーマを探りながら、時代的・歴史的背景などについて考察し、文学作品への理解を深め、フランス語圏の国々や地域の文化、社会、思想についても学んでゆく。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

前回に指示された抜粋を事前に読んで、その内容について調べる。フランス語の文章が課題として出されている場合は辞書を引いて意味を調べてくる。事後は、授業中に理解できなかった事項を図書館等で調べるとともに、フランス語の語学的事項について理解できなかったことを復習し、それでも解けない疑問については次回に質問できるように準備する。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1
    授業の進め方の説明。「革命によるフランス社会の分断あるいは統合」、「民衆やマージナル なひとの表象」、「芸術家の誕生」、「存在への問いかけ」のテーマの概説。
  • 2回目Session 2
    「革命によるフランス社会の分断あるいは統合」(1): バルザック『ゴリオ爺さん』のキーセン テンスとなるフランス語原文の読解、およびフランス革命がフランス文学に与えた影響につい て
  • 3回目Session 3
    「革命によるフランス社会の分断あるいは統合」(2): ユゴー『レ・ミゼラブル』のキーセンテ ンスとなるフランス語原文の読解、および七月革命がフランス文学に与えた影響やロマン主義 について
  • 4回目Session 4
    「子供や民衆の自然主義的表象」(1): ゾラ『居酒屋』のキーセンテンスとなるフランス語原文 の読解、および自然主義と実証主義について
  • 5回目Session 5
    「子供や民衆の自然主義的表象」(2): モーパッサン『脂肪のかたまり』のキーセンテンスとな るフランス語原文の読解、およびデュマ・フィス『椿姫』との比較について
  • 6回目Session 6
    「子供や民衆の自然主義的表象」(3): メリメ『カルメン』のキーセンテンスとなるフランス語 原文の読解、およびユゴー『ノートルダム・ド・パリ』との比較について
  • 7回目Session 7
    まとめテスト1とその解説
  • 8回目Session 8
    「芸術家の誕生」(1): バルザック『知られざる傑作』のキーセンテンスとなるフランス語原文 の読解、およびロマン主義的芸術観について
  • 9回目Session 9
    「芸術家の誕生」(2): ゾラ『制作』のキーセンテンスとなるフランス語原文の読解、および ゾラの美術批評について
  • 10回目Session 10
    「芸術家の誕生」(3): プルースト『失われて時を求めて』のキーセンテンスとなるフランス 語原文の読解、および第三共和政における芸術の役割について
  • 11回目Session 11
    「存在への問いかけ」(1): サルトル『嘔吐』のキーセンテンスとなるフランス語原文の 読解、および実存主義文学について
  • 12回目Session 12
    「存在への問いかけ」(2): カミュ『異邦人』のキーセンテンスとなるフランス語原文の 読解、および不条理の文学について
  • 13回目Session 13
    「存在への問いかけ」(3): クンデラ『存在の耐えられない軽さ』のキーセンテンスとなる フランス語原文の読解、および第二次大戦後のフランス文学における存在への問いかけの 多様性について
  • 14回目Session 14
    まとめテスト2と解説

教科書・テキストTextbooks

適宜資料を配付する。

参考書等References

田村毅・塩川徹也編『フランス文学史』東京大学出版会、渡辺守章・塩川徹也編著『フランスの文学=17世紀から現代まで=』放送大学教材など。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

決められたテキストを読んでくる。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

テクストの内容を理解できたかどうかを、毎回のコメントで確認する。

成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method

四つのテーマの終わりごとに提出するコメント40点と、小テスト2回分60点を合わせて評価する。

履修上の注意Other Course Information