シラバス - 哲学B(3)
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- ナンバリングコードCode
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- 科目名Subject Name
- 哲学B(3)
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- 担当者名Instructor
- 脇 崇晴
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- 単位Credit
- 2
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- 履修年次Standard Year for Registration
- 1-4
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- 学期Semester
- 後期
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- クラスClass
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- 曜限Day/Period
- 金曜1時限
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- 教室Classroom
- 2-304
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- 備考Remarks
- 哲学(3)
使用言語:日本語
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- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
授業の到達目標Objectives to be Attained
後期は近代ヨーロッパ(17〜18世紀)の哲学を扱う。特に大陸合理論の代表者であるデカルトの哲学を中心とする。「合理論」と呼ばれながらも、現代の我々からするとどこか奇妙にも見える思考の跡を追うことで、近代的な哲学と自然科学の発想と理論のありようについて学ぶことを目標とする。
授業の概要Course Overview
講義は各回の授業内容に沿って、レジュメや資料を使いながら進めていく。まず近代ヨー
ロッパを代表する哲学者の一人であるデカルトの哲学を取りあげ、近代自然科学の中心的
な考えの一つとなった機械論の思想を提示する。それから、具体的な事例として自然・環
境や臓器移植のあり方を手掛かりとして、機械論とそれに基づく自然科学から生じている
現代の問題について哲学的・倫理学的考察を行っていく。
(遠隔授業になった場合など、状況に応じて一部変更あり。)
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
疑問に思ったことや自分なりに考えたことがあればすぐにノートにメモしておくこと。それが自分で思考する練習の一環となる。また、授業で配布した資料や話した内容を見直してから次回の授業に出席することが望ましい。
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
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- 1回目Session 1
- イントロダクション
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- 2回目Session 2
- ルネサンス期の思想——近代自然科学の萌芽
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- 3回目Session 3
- 17世紀ヨーロッパの思想と歴史、デカルトの生涯と著作
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- 4回目Session 4
- デカルトの哲学(1):真理探究の方法としての「方法的懐疑」
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- 5回目Session 5
- デカルトの哲学(2):実体としての〈考える私〉
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- 6回目Session 6
- デカルトの哲学(3):物心(身心)二元論と機械論
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- 7回目Session 7
- デカルトの哲学と自然科学の発展
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- 8回目Session 8
- 機械論と環境倫理(1):機械論と環境倫理
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- 9回目Session 9
- 機械論と環境倫理(2): 自然に対する「責任」はあるか?——機械論的自然観、目的論的自然観、アニミズム的自然観
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- 10回目Session 10
- 機械論と環境倫理(3):三つの自然観と自然への関わり方の関係
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- 11回目Session 11
- 機械論と生命倫理(1):機械論と生命倫理ーー臓器移植を中心に
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- 12回目Session 12
- 機械論と生命倫理(2):臓器移植の基礎知識
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- 13回目Session 13
- 機械論と生命倫理(3):脳死は人の死か?
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- 14回目Session 14
- 機械論と生命倫理(4):機械論的な見方の限界
教科書・テキストTextbooks
なし(適宜資料を配布する)
参考書等References
デカルト『方法序説』、岩波文庫
デカルト『省察』〈世界の名著〉、中央公論社
新名隆志・林大悟編『エシックス・センス』、ナカニシヤ出版、2013 年
波多江伸子他『考えよう!生と死のこと』、木星舎、2016~2021年(第1~3刷)
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
理解度を確かめるために、リアクションペーパーを書いてもらい、提出してもらうことがある。出された質問については、次の回に可能な範囲でコメントをする。
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
講義の終了後に質問に応じる。
(遠隔授業の場合、メールなどで応じる)
成績評価の方法・規準Evaluation Criteria/Method
期末試験または期末レポートにて評価する。
履修上の注意Other Course Information
ただ何となく教員の話を聞いたり板書を見たりするだけでは、学習はあまり進まない。授業中にやるべきことはもっとたくさんある。板書を写すためにノートをとる、大事なことをメモする、などは基本中の基本である。教科書や板書で書かれている事項や用語のどれが重要なのか、自分自身で考えてチェックする(線を引く、○で囲む、付箋を貼る、など)。その癖を身に着けることで、どれが重要でどれが重要でないかという「勘」が働くようになってくる。教員が口頭で補足したことも、重要だと思ったらメモしておく。話を聞いたり教科書を読んだりしているときに思いついたこと(自分の意見や疑問点など)があれば、それもメモする。(後で見返すことのできるように)