シラバス - 民法(物権)(2)
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- ナンバリングコードCode
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- 科目名Subject Name
- 民法(物権)(2)
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- 担当者名Instructor
- 原 謙一
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- 単位Credit
- 4
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- 履修年次Standard Year for Registration
- 2/3-4
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- 学期Semester
- 前期
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- クラスClass
- /JD/JE/JF/JK/Jd/Je/Jf/Jk
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- 曜限Day/Period
- 木曜1時限/月曜1時限
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- 教室Classroom
- ダミー教室
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- 備考Remarks
- 使用言語:日本語
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- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
授業の到達目標Objectives to be Attained
民法の中でも物権法総論・担保物権法に属する制度・仕組みについて民法の他の分野との関係を意識しながら学習します。
特に、物権法総論では各種の取引の中心となる不動産や動産を目的とする物権の変動原因などを中心としながら、物権全体に共通する内容を学習します。また、担保物権法では資金を調達する手段として欠かせない担保に関する法制度を概観します。
これらの学習を通じて、物に関する権利支配の法制度を正確に理解し、各法制度を具体的にイメージできるようにすることで、具体的な法的問題に直面した際、自身の取得した法知識のうち何が問題となるかに気づき、知識を活用できるレベルを到達目標とします。
また、判例や最新のニュースなどを通して社会の動きや社会と法律の関係を把握し、また、多種多様に入り乱れる法解釈のあり方を認識するという作業を通じて多様性あるものの見方・考え方を身に着けます。
授業の概要Method of Instruction
本講義では、毎回配布する講義資料を中心に進めます。講義中には各制度の内容を理解するために具体例や図表を用いながら重要な概念の解説を行い、それを前提に条文及び法の原理・原則との関係で生じる問題点について、判例や学説を紹介しながら法律の実務と法の理論を理解することを目指します。
そのため、必ず講義を受講し、その際には六法、教科書及び判例集は常に手元に置いて講義中も必ず参照してください。なお、moodle上で練習問題(課題)を配布することや諸注意を示すことがありますので、必ず週1回以上はmoodleを確認してください。moodle上で示した内容は、全受講生が認識しているものとみなしますのでご注意ください。
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
学習予定の箇所について教科書を利用して事前に予習することは妨げません。しかし、予習以上に各回の学習内容を配布資料やノートを利用して復習し、復習の際に教科書・判例集を繰り返し読み込むことを推奨します。また、日々の課題を通じて自分の理解度を確かめてください。
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
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- 1回目Session 1
- ガイダンス/物権法の基礎
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- 2回目Session 2
- 物権の性質・諸原則/物権の効力(1):優先的効力
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- 3回目Session 3
- 物権の効力(2):侵害の除去予防の効力
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- 4回目Session 4
- 物権変動の基礎(1):物権変動の意義、種類及び公示の必要性
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- 5回目Session 5
- 物権変動の基礎(2):物権変動公示の効果・物権変動の効力発生時期
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- 6回目Session 6
- 不動産物権変動(1):対抗の効果/対抗の第1要件[登記の不存在]
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- 7回目Session 7
- 不動産物権変動(2):対抗の第2要件[第三者の登場①]第三者の客観的要件
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- 8回目Session 8
- 不動産物権変動(3):対抗の第2要件[第三者の登場②]第三者の主観的要件
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- 9回目Session 9
- 不動産物権変動(4):対抗の第3要件[物権変動の存在①]177条の物権変動の範囲、取消し・解除と登記
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- 10回目Session 10
- 不動産物権変動(5):対抗の第3要件[物権変動の存在②]相続と登記
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- 11回目Session 11
- 不動産物権変動(6):対抗の第3要件[物権変動の存在③]時効取得と登記
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- 12回目Session 12
- 動産物権変動(1):原則(各種の引渡しによる対抗)
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- 13回目Session 13
- 動産物権変動(2):例外(即時取得による権利の取得など)
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- 14回目Session 14
- その他の物権変動(明認方法)/占有権(1):占有権の要件、種類及び移転
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- 15回目Session 15
- 占有権(2):占有権の効果
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- 16回目Session 16
- 所有権(1):所有権の多様な取得方法
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- 17回目Session 17
- 所有権(2):所有権に対する各種の制限
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- 18回目Session 18
- 制限物権:地上権、地役権、永小作権及び入会権
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- 19回目Session 19
- 担保物権の基礎/抵当権の要件
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- 20回目Session 20
- 抵当権の効力(1):効力の内容と範囲
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- 21回目Session 21
- 抵当権の効力(2):効力に対する侵害への対処方法と効力の実現方法
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- 22回目Session 22
- 抵当権の効力(3):効力が及ぶ不動産の利用
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- 23回目Session 23
- 抵当権の消滅・処分
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- 24回目Session 24
- 特殊な抵当権:共同抵当・根抵当など
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- 25回目Session 25
- 質権:動産質権、不動産質権及び権利質権
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- 26回目Session 26
- 留置権
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- 27回目Session 27
- 先取特権
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- 28回目Session 28
- 非典型担保総論/譲渡担保権(1):不動産・動産の譲渡担保権
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- 29回目Session 29
- 譲渡担保権(2):債権その他の財産権・その他流動する財産の譲渡担保権
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- 30回目Session 30
- 仮登記担保/所有権留保
教科書・テキストTextbooks
堀田泰司=柳勝司編『物権・担保物権法』(嵯峨野書院、2019年)及び水津太郎ほか『民法② 物権 判例30!』(有斐閣、2017年)を講義内外で用いるので「必ず」初回講義時までに購入し、手元に置くこと(課題にも利用するので注意)。
参考書等References
適宜指示します。
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
適宜指示します(なお、前記のとおり課題に教科書・判例集を用いるので必ず購入のこと)。
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
課題を出題した際に指示します。
成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method
①学期末試験(50%)及び②講義内外の日々の課題による平常点(50%)で評価しますが、詳しくは授業時に説明します。なお、感染症の状況に対応して、やむを得ず変更を加える可能性もあるので、その際には随時moodleで指示します。
履修上の注意Other Course Information
六法は『ポケット六法』または『デイリー六法』を指定します。これらを用いて、条文にどのような言葉が書かれているのか(あるいは書かれていないのか)をしっかりと確認することが学習の前提です。したがって、講義の際には必ず「最新の」六法を手元に置いて条文と講義内容の関係を常に意識して受講してください(上記を含め、講義内外における教員の諸注意を遵守してください)。なお、本講義は遠隔で実施いたしますが、感染症の状況が改善した際には対面に移行する可能性があります。