シラバス - 会社法I(企業組織法)(1)

  • ナンバリングコードCode
  • 科目名Subject Name
    会社法I(企業組織法)(1)
  • 担当者名Instructor
    横尾 亘
  • 単位Credit
    4
  • 履修年次Standard Year for Registration
    2/3-4
  • 学期Semester
    前期
  • クラスClass
    /JA/JB/JC/JJ/Ja/Jb/Jc/Jj
  • 曜限Day/Period
    月曜2時限/木曜2時限
  • 教室Classroom
    2-201
  • 備考Remarks
    企業組織法(1)/商法A

    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience

授業の到達目標Objectives to be Attained

 本講義の到達目標は、いわゆる「会社法」分野のうち、企業組織に関連する部分についての基礎的な知識の取得である。
 「応用法律学(商法)」や「専門演習」などで会社法を本格的に学ぶ際に、あるいは将来的に法科大学院へ進学して学習する際に必要な基礎的知識の習得も、あわせて目標とする。

授業の概要Method of Instruction

 会社、とくに株式会社が資本主義経済社会において果たす役割や影響は非常に大きい。そうであるにもかかわらず、会社にまつわる法律問題についてイメージすることは学部生段階においては難しい面もある。そこで、なるべくイメージを喚起するために黒板等で図示しながら、株式会社の組織はどうなっているのか、株式会社はどのように社会においてプレーヤーとなっているのかを説明したい。
 「会社法」分野のうち、企業組織に関連する部分と企業金融に関連する部分とをはっきり分けるのは難しいが、この授業では、株式会社の設立・株式・機関に焦点を当てることとする。会社法Ⅱ(企業金融法)の授業は、本授業を履修してから臨まないと理解困難であることが予想されるから、しっかり学習してほしい。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

 事前の学習はとくに必要ではないが、民法総則分野の復習をしておくとよいと思う。物権法・債権法分野についても、余裕があれば学習しておくとよい。
 事後の学習は、授業の復習をしっかりしてほしい。その際、面倒くさがらずに必ず条文を読むこと。紛争の具体的イメージ(さらに言えば、試験などの問題のイメージ)を持つためには、判例百選で「事案の概要」をしっかり読んでから、「判旨」を読むとよい。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1
    会社の概念
  • 2回目Session 2
    会社の類型と種類
  • 3回目Session 3
    設立(1)手続の概要
  • 4回目Session 4
    設立(2)変態設立事項等
  • 5回目Session 5
    設立(3)設立手続の瑕疵等
  • 6回目Session 6
    株式(1)株主平等原則
  • 7回目Session 7
    株式(2)株式の内容と種類(基礎的なもののみ)
  • 8回目Session 8
    株式(3)株式の流通と株主の会社に対する権利行使−譲渡制限
  • 9回目Session 9
    株式(4)株式の流通と株主の会社に対する権利行使−名義書換
  • 10回目Session 10
    株式(5)株式の相続等
  • 11回目Session 11
    機関(1)株式会社の機関設計—設置強制と柔軟化
  • 12回目Session 12
    機関(2)株主総会①運営の概略
  • 13回目Session 13
    機関(3)株主総会②決議の瑕疵
  • 14回目Session 14
    機関(4)役員・会計監査人の会社における地位と選解任
  • 15回目Session 15
    機関(5)取締役会−その決議の瑕疵
  • 16回目Session 16
    機関(6)代表取締役
  • 17回目Session 17
    機関(7)重要な業務執行と取引の安全
  • 18回目Session 18
    機関(8)取締役の義務と責任①取締役の具体的義務−競業避止義務・利益相反取引ほか
  • 19回目Session 19
    機関(9)取締役の義務と責任①取締役の具体的義務−競業避止義務・利益相反取引ほか
  • 20回目Session 20
    機関(10)取締役の義務と責任②取締役の一般的義務1−経営判断原則
  • 21回目Session 21
    機関(11)取締役の義務と責任③取締役の一般的義務2−監視義務
  • 22回目Session 22
    機関(12)取締役の義務と責任④取締役の対会社責任1
  • 23回目Session 23
    機関(13)取締役の義務と責任⑤取締役の対会社責任2
  • 24回目Session 24
    機関(14)取締役の義務と責任⑥取締役の対第三者責任
  • 25回目Session 25
    機関(15)取締役の義務と責任⑥取締役の対第三者責任2
  • 26回目Session 26
    機関(16)株主代表訴訟
  • 27回目Session 27
    機関(17)監査役、会計監査人等
  • 28回目Session 28
    指名委員会等設置会社・監査等委員会設置会社
  • 29回目Session 29
    役員等の報酬規制
  • 30回目Session 30
    全体のまとめ

教科書・テキストTextbooks

なし。

参考書等References

伊藤靖史=大杉謙一=田中亘=松井秀征『会社法(第5版)』(有斐閣、2021)
高橋美加=笠原武朗=久保大作=久保田安彦『会社法(第3版)』(弘文堂、2020)
岩原紳作=神作裕之=藤田友敬編『会社法判例百選(第3版)』(有斐閣、2016)
※ただし、百選については第4版が出版される可能性があるから、十分注意すること。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

なし。

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

なし。

成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method

成績評価の方法については、定期試験の成績で評価する(100%)。
成績評価の基準については、「会社法」分野のうち、企業組織に関連する部分についての基礎的な知識の取得ができているかどうかという基準で評価する。

履修上の注意Other Course Information

六法は必ず持参すること。
民法系の科目を履修済または履修中であることが望ましいが、履修制限は特にしない。