シラバス - 外国史(教職)(712)

  • ナンバリングコードCode
  • 科目名Subject Name
    外国史(教職)(712)
  • 担当者名Instructor
    久芳 崇
  • 単位Credit
    4
  • 履修年次Standard Year for Registration
    2-4
  • 学期Semester
    通年
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    月曜2時限
  • 教室Classroom
    2-506
  • 備考Remarks
    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience

授業の到達目標Objectives to be Attained

現代社会において重要とされる諸問題を、東アジアの歴史との比較・検討を通じて実態追究し、歴史が我々にとって極めて身近なものであることを理解できるようになることを到達目標とする。

授業の概要Method of Instruction

本講義では、中国を中心とする東アジアの歴史を、現在の我々の生活に密接に関わり、なおかつ歴史的に重要な役割を果たした様々な「モノ」「現象」の動向に着目して考察する。そして、こうした考察を通じて、現在の視点から中国を中心とする東アジア世界の歴史を捉え理解する能力、及び歴史をエヴィデンスに現代社会を論じることのできる能力を養う一助としたい。
具体的には、まずはじめに、かつて漢民族女性の風習であった纏足の実態追究を通して、美意識とは何か、多文化共生とはどのようにあるべきかを検討する。次に、中国の公開処刑の実態追究を通して、中国とはどのような世界観・構造により成立する社会であったかを検討し、異文化理解とは何かについて考察する。
さらに、中国のかつての官僚採用試験である科挙の実態追究を通して、格差社会とは何か、いかなる構造を持ち、なぜ問題視されるのかについて検討を加える。さいごに、なぜ戦争が起きるのか、多くの人がその根絶を望みながらなぜなくならないのかを、格差社会との関連から検討を加える。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

毎回配付する資料を熟読し十分に把握することが必要である。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1
    現代ファッションと美意識
  • 2回目Session 2
    美意識ポイントとは?
  • 3回目Session 3
    纏足とは?
  • 4回目Session 4
    纏足の起源
  • 5回目Session 5
    唐の時代の男女交流
  • 6回目Session 6
    纏足の普及
  • 7回目Session 7
    西洋人の来航と纏足
  • 8回目Session 8
    美意識の変化とチャイナドレスの変化
  • 9回目Session 9
    19世紀イギリスのコルセット・ハイヒールブーム
  • 10回目Session 10
    中国の公開処刑
  • 11回目Session 11
    棄市とは?
  • 12回目Session 12
    棄市と食人
  • 13回目Session 13
    祝祭としての棄市
  • 14回目Session 14
    献俘式と日本人
  • 15回目Session 15
    異文化理解とは?
  • 16回目Session 16
    試験とはなにか?
  • 17回目Session 17
    察挙
  • 18回目Session 18
    九品官人法
  • 19回目Session 19
    唐代の科挙
  • 20回目Session 20
    宋代の科挙(1)
  • 21回目Session 21
    宋代の科挙(2)
  • 22回目Session 22
    明清時代の科挙(1)
  • 23回目Session 23
    明清時代の科挙(2)
  • 24回目Session 24
    科挙の実態
  • 25回目Session 25
    科挙と宗族
  • 26回目Session 26
    現代社会の資本と格差
  • 27回目Session 27
    格差と戦争
  • 28回目Session 28
    戦争を望む人々
  • 29回目Session 29
    宦官と社会台頭
  • 30回目Session 30
    戦争による格差解消?

教科書・テキストTextbooks

毎回資料を配付。

参考書等References

毎回配付する資料に明示。

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method

定期試験(50%)、及び平常点(50%)により評価。

履修上の注意Other Course Information

平常点はコメント提出による。
講義内容を現代社会の諸問題と関連づけて理解することが最も重要である。