シラバス - 英米文学講読A(221)
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- ナンバリングコードCode
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- 科目名Subject Name
- 英米文学講読A(221)
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- 担当者名Instructor
- 一谷 智子
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- 単位Credit
- 2
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- 履修年次Standard Year for Registration
- 2-4
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- 学期Semester
- 前期
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- クラスClass
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- 曜限Day/Period
- 月曜3時限
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- 教室Classroom
- L-204
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- 備考Remarks
- 英語文学講読A
使用言語:日本語
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- 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience
授業の到達目標Objectives to be Attained
この授業では、英語で書かれた文学作品を学ぶことを通して、次の3つのことを目指します。
1)英語表現について理解し、個別の作品を正確に読みこなす英語読解力を身につける。
2)文学研究の基礎となる分析技術を習得する。
3)文学作品にみる多様な文化への理解を深める。。
授業の概要Method of Instruction
この授業では、毎回テキストの指定範囲を精読し、作品における英語表現を正確に読み解く演習を行います。今学期は詩作品を取り上げ、環境問題など、現代のグローバル社会において重要な課題を作家や芸術家がどのように作品に表しているかを分析する力を養います。人間をとりまく環境の重要性を知り、環境危機への想像力を働かせるだけでなく、人種、階級、ジェンダー、セクシュアリティーといった社会的・文化的要素が、環境の汚染や破壊の不平等な負担に深く関連していることなどにも目を向けます。環境破壊が文学に描かれたからといって、生態系の急激な破壊に依存する生活様式が社会から消えてなくなることはないでしょう。けれども、環境問題に向き合おうとするときに、科学の躍進や、政治的な政策に劣らず重要なのが、文学的想像力だということはできるはずです。環境への文学的想像力を通して、地球温暖化、化学物質や放射能物質による環境汚染、災害などグローバルイシューとしての環境問題に対する私達の意識や立脚点を問い直し、人間と自然を考察し把握する倫理と美学について考えてゆきます。
事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)
毎回、1・2篇の詩を翻訳しながら、作品の解釈を行います。
事前学習としては、1−2ページの翻訳作業が求められます。また、事後学習としては、授業の受けたあとの新たな発見と解釈についてのコメントをMoodleに投稿することを求められます。
授業計画(各回の授業内容)Course Outline
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- 1回目Session 1
- イントロダクション:近年のエコクリティシズムについて
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- 2回目Session 2
- Jetnil-Kiginerとマーシャル諸島の詩について
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- 3回目Session 3
- "Rise: From One Island to Another": 気候変動と地球温暖化をめぐる詩の読解
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- 4回目Session 4
- "Rise: From One Island to Another" :映像作品を通して表現された詩の世界
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- 5回目Session 5
- "Basket" : マーシャル諸島の自然と伝説
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- 6回目Session 6
- "Basket":エコフェミニズム
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- 7回目Session 7
- "History Project": 太平洋におけるアメリカの核実験の歴史
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- 8回目Session 8
- "History Project": 人種・ジェンダーと環境問題(環境正義について)
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- 9回目Session 9
- "Hooked": 戦争と自然(文化)の破壊
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- 10回目Session 10
- "Hooked": 核と植民地主義
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- 11回目Session 11
- "Fishbone Hair": 第五福竜丸とマーシャル諸島
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- 12回目Session 12
- "Dear Matabele Peimen": 気候変動と難民
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- 13回目Session 13
- "Tell Them”:気候変動の危機を伝える詩
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- 14回目Session 14
- ”There’s Journalist Here":災害と報道
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- 15回目Session 15
- 後期のまとめ
教科書・テキストTextbooks
・Kathy Jetnil-Kiginer, IEP JALTOK: POEMS FROM A MARSHALLESE DAUGHTER, University of Arizona Press, 2017(ISBN: 978-0-8165-3402-9)
参考書等References
その他の文学作品も含め授業中に教示します。
課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.
1)プレゼンテーション
2)レポート
課題に対するフィードバックの方法Feedback Method
1)他のクラスのメンバーによるpeer reviewと教員によるフィードバックを行う。
2) Moodle上で点数化して明示する
成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method
発表点、授業への貢献度(20%)
Moodleへのコメント投稿(20%)
レポート (60%)
履修上の注意Other Course Information
全授業回数の3分の1以上の欠席者は、単位認定の対象としません。遅刻または早退は3回で1回分とみなします。