シラバス - 生命科学I(1)

  • ナンバリングコードCode
  • 科目名Subject Name
    生命科学I(1)
  • 担当者名Instructor
    山根 明弘
  • 単位Credit
    2
  • 履修年次Standard Year for Registration
    1-4
  • 学期Semester
    前期
  • クラスClass
  • 曜限Day/Period
    月曜2時限
  • 教室Classroom
    2-406
  • 備考Remarks
    使用言語:日本語
  • 実務経験のある教員等による授業科目Taught by instructor(s) with practical experience

授業の到達目標Objectives to be Attained

 生命科学分野の技術が飛躍的に進み、遺伝子やバイオテクノロジー、先端医療に関する話題や情報がメディア等に溢 れるなか、遺伝子DNAとはなにか?生命現象とはどういうものか?について学ぶ授業である。
講義では、「遺伝子」と「生命」とのかかわりについて、基礎的なメカニズムから最先端の話題までを、わかりやす く解説する。文系の受講者が主な対象となるので、専門的な知識をより深くというよりも、人間社会や日常生活との関 わりに重点を置いて、生命科学の全体像をつかむことを第一の目標としている。次に、新聞やニュースなどのメディアで報じられている生命科学関連の話題を、そのメカニズムだけではなく、社会全体への貢献や問題点についても正しく理解できるようになるのが、この科目の最終到達目標である。

授業の概要Method of Instruction

 遺伝子DNAやタンパク質の基本構造や機能などの基礎知識からはじまり、遺伝子発現のメカニズムや突然変異などに ついて説明した後に、遺伝の父とも呼ばれているグレゴール・ヨハン・メンデルの偉業と遺伝の法則、現在の遺伝学に ついての基礎を解説する。また、ネコの毛色の遺伝のメカニズムは、現在の遺伝学のエッセンスが詰まっていると思わ れるので、「三毛猫がメスにしか現れない」メカニズムを解説し、講義を終了する。

 上記の遺伝子や生体内の物質、そしてその反応等の目に見えないミクロな現象が、実際に生き物の体のなかで絶えず起こっ ていることをイメージすることは、なかなか難しいのかもしれない。そこで、毎回の講義の最初に生命現象をマクロな視点でとらえた「マクロな生命科学」のコーナーを設け、生き物の画像やエピソードをまじえながら紹介する。

 なお、新型コロナウイルス感染の警戒レベルが「II」、もしくは「III」以上になった場合には、対面授業から遠隔授業に切り替える可能性がある。その場合は、Moodleにアップされた講義ファイルとその説明をよく読んで勉強したのち、各回の課題をMoodleに提出してもらうスタイルになる。課題は、各回の講義内容を正しく理解していれば容易に回答できるものとする。

事前・事後学習、時間等Study Required outside Class(Preparation, etc.)

  講義で用いるスライドは講義前にMoodleにアップしておくので、事前に目を通しておくと良い。

授業計画(各回の授業内容)Course Outline

  • 1回目Session 1
    生命科学とは何か?(自己紹介、講義内容の紹介、お約束事の確認)
  • 2回目Session 2
    遺伝子 DNAとは何か?I(DNAは何の略語か?、遺伝子とDNA)
  • 3回目Session 3
    遺伝子 DNAとは何か?II(DNAの構造、遺伝子文字の種類と文字数、ゲノムとは)
  • 4回目Session 4
    タンパク質とは?(タンパク質の構造と働き、アミノ酸)
  • 5回目Session 5
    タンパク質の合成(RNA、生物学のセントラルドグマ)
  • 6回目Session 6
    遺伝子突然変異とタンパク質(ヘモグロビン、鎌形赤血球貧血症、マラリア耐性ほか)
  • 7回目Session 7
    様々な突然変異(突然変異があるから進化する、遺伝子重複、免疫遺伝子)
  • 8回目Session 8
    染色体のはなし(DNAと染色体、ヒトの染色体、ABO式血液型)
  • 9回目Session 9
    遺伝の法則 I(偉大なるメンデルさん、エンドウ豆のはなし)
  • 10回目Session 10
    遺伝の法則 II(メンデルの実験、優性の法則、分離の法則)
  • 11回目Session 11
    様々な遺伝のはなし (マン島の無尾のネコ、アサガオの花の色の遺伝、伴性遺伝)
  • 12回目Session 12
    ヒトの遺伝のはなし(赤緑色覚多型、耳あか遺伝子、下戸と遺伝子、人類の拡散)
  • 13回目Session 13
    ネコの毛色遺伝子 I(なぜネコなのか?ネコの毛並み)
  • 14回目Session 14
    ネコの毛色遺伝子 II(ネコの毛色の遺伝子、なぜ三毛猫はメスばかり?)
  • 15回目Session 15
    ネコの毛色遺伝子 III(三毛猫の遺伝学、まとめ)

教科書・テキストTextbooks

なし

参考書等References

「サイエンスビュー 生物総合資料」実教出版 830円+税(写真や図がたくさん載った良書です。今後の社会生活を送るうえでも、持っていて決して損をしない一冊です。)

課題の種類・内容Homework, Assignments, etc.

課題に対するフィードバックの方法Feedback Method

成績評価の方法・基準Evaluation Criteria/Method

平常点(主に出席)30点、小レポート20点、筆記試験50点の、合計100点満点(筆記試験は選択問題と論述問題を予定。 どれだけ全体像がとらえられているかが評価のポイントとなる)。また、単位取得には、2/3以上の出席が必要。

履修上の注意Other Course Information

 質問やコメントを歓迎する。なお、高校で生物を選択していなくても、充分に理解できるような内容にしている。進行 の度合いによって、各回の講義の順番が変わることもあるので、ご留意いただきたい。また、単位取得には、2/3以上 の出席が必要。

 新型コロナウイルス感染の警戒レベルが「II」、もしくは「III」以上になった場合には、対面授業から遠隔授業に切り替える可能性がある。その場合は、Moodleにアップされた講義ファイルとその説明をよく読んで勉強したのち、各回の課題をMoodleに提出してもらうこととなる。課題は、各回の講義内容を理解していれば容易に回答できるものとする。